扶養家族でも税金は払わないとダメ?市県民税のナゾ!
[生活]先日、結婚を機に仕事をやめた友人と
久しぶりに会った時のこと。
子供も生まれ、今は専業主婦として
幸せに暮らしている彼女の元に、昨年
市県民税の納付書が届いた、という話しを聞きました。
今はもう、夫の扶養家族で
収入はゼロなのに、それでも市県民税って
払わなきゃいけないの?
と、彼女はとてもびっくりしたとか…!
確かに、私もそれはビックリでした!
そこで、市県民税のナゾについて調べてみました!
同じような問題で、驚いている皆さん
ぜひ参考にしてみてくださいー!
市県民税とは
そもそも、市県民税ってなんなの?
って、疑問に思いませんか?
市県民税とは、ズバリ、住民税のことを指します!
個人に課される個人住民税は
前年の所得金額に応じて課される「所得割」と
所得金額にかかわらず定額で課税される「均等割」
の二つからなっています。
「所得割」の標準税率は
市区町村民税6パーセント
都道府県民税4パーセントを合わせた10パーセントであり
「均等割」の標準税額は
市区町村民税3000円
都道府県民税1000円を合わせた4000円です。
各自治体の政策によって、若干の増減はありますが
この税率は、基本的には、全国一律。
何処に住んでも、変わりはないと言えます。
あそこの都市は住民税が安いらしい…と言うのは
都市伝説のような物なんですね。
この、市県民税(住民税)は
特別徴収と普通徴収、どちらかの方法により徴収されます。
会社勤めの人の場合は、特別徴収の方法により
給料から天引きされている事がほとんどですが
自営業の人や、会社勤めをしていたがすでに退職した人
などは、普通徴収の方法で徴収される事になり
納付書の送付を受けて、市区町村の窓口などで支払う事になります。
ただ、この市県民税の課税対象は
前年度の所得が100万円以上の人、となりますから
前年度の年収が100万円に満たない人は非課税となります。
つまり、私の友人の様に、収入がゼロの専業主婦は
市県民税の課税対象にはならない、という事ですね。
それなのに、なぜ、仕事を辞め
今や旦那さんの扶養家族である、私の友人の元に
市県民税の納付書が、送付されたのでしょうか…?
市県民税は後払い!
その答えは、ズバリ、市県民税が後払いだからです!
先程、市県民税は「所得割」と「均等割」
を合わせたものだと説明しましたが
この「所得割」の課税は
前年の1月から12月までの所得を基準に計算されます。
つまり、私の友人は、仕事を辞めた時点で
100万円以上稼いでいて、その給与所得につき
翌年、納付書の送付があったわけですね。
友人はその後は働いておらず、収入はゼロですから
仕事を辞めた年の所得にかかった税を払い終われば
それ以降、市県民税を納付する必要はなくなります。
ちなみに、この友人がパートを始めるなどして
年収が100万円以上になった、という場合には
友人は再び、市県民税を払う事となります。
100万円?103万円じゃないの?
ここで、え?100万円?
103万円じゃなかったの?
と思った人、いませんか?
主婦が働くときに意識するべき数字として
よく、103万円の壁、なんていわれますよね。
確かに、100万円と103万円。金額も近くて
紛らわしいんですが、ここで注意したいのは
100万円は、妻自身が課税対象となるラインであり
103万円は、夫が配偶者控除を受けられなくなるライン
であるという事です。
例えば、専業主婦が働き始めた時に
自分の年収に応じて、妻が支払うべき税金には
「夫の扶養の範囲内」であるか否かは関係ありませんが
夫は、妻の年収が「夫の扶養の範囲」に収まるか否かで
支払うべき税額が、大幅に変わってきます。
前者は、妻の所得への課税の問題であり
後者は、夫の所得への課税の問題。
つまりこれらは、全然別の問題なんですね。
そもそも、扶養家族、とは
本人が、経済的に養わなければいけない家族
のことを指し
そういった家族を扶養している人は
経済的にもいろいろ大変だろうという趣旨で
法律も、配偶者控除や、扶養控除など、
色々な制度を、用意しています。
そのため、それまで専業主婦だった妻が働き始めた場合
妻の年収が夫の「扶養の範囲」に収まるかどうかに
税額が左右されるのは、夫だけであり
妻は、それとは関係なく、自分の年収に応じて
市県民税や、国税である所得税などを支払うべき
という事になりますので、注意しましょう。
また、自治体により、妻が市県民税を課税される
年収100万円という額が、微量に
増減する可能性がある事にも注意が必要です。
詳しくはお住まいの自治体のHPなどで
確認してみてください。
終わりに
いかがでしたか?
これらの事を、友人に話したら
友人はとっても安心してくれました…!
確かに、収入がゼロなのに、これからずっと
市県民税を支払わなければならない、とすれば
けっこうな痛手ですよね…!
この、会社を辞めて収入がゼロなのに
市県民税の納付書が来た…!という問題
定年退職された方なども
けっこう悩まされているようです
前述のとおり、前年の収入により額が決定されますから
金額が思いのほか多くてびっくり!なんてことも。
退職する前から、備えておいた方がよさそうですね…
私も、親の定年がもうすぐなので
今度、電話でこの事を話してみようと思います!