パートor正社員!働くならどちらが得?
[生活]この頃、ママ友 Sさんとの
話題はもっぱら、就職のこと。
子供も4月には、幼稚園の年中さんになる。
一年前、「幼稚園に行きたくない」
とぐずっていたのが、ウソのようだ。
生活のリズムも、安定してきたし、
自分でできることも、随分増えた。
「そろそろ、パートにでも出ようかな?」
と漠然と考えるように、なってきた。
そんな時、Sさんから意外な言葉を聞いた。
「私、パートじゃなく、正社員で働こうかと、
考えているんだ。」
「えっ!そうなの?
でも、子供にまだ手がかかるし、
時間的に、きついんじゃない?」
「うん。私も最初は、パートで
主人の扶養の範囲内で働こうと、
思ってたんだけどね。」
会社勤めを、している友達から、
「非正規で働くより、正社員で働いたほうが、
断然有利。」と言われた、というのだ。
「そうなの?どう有利なの?」
「うん。
『生涯に受け取ることができる金額が、大きく違う』
ということみたい。」
「えーっ。そうなんだ。
具体的に、何がどう違うの。」
「パートと正社員じゃ、
給料・年金・健康保険・退職金や福利厚生で、
大きく待遇が違うんだって。」
正社員か、考えてみたことなかったな、
でも、年金とかで差が出るのはイヤだな。
そうだ、H子にメールして聞いてみよう。
親友のH子は、2人の子供を育てながら、
会社勤めもしている、
私の憧れの、スーパーウーマンだ。
「子供が年中さんになるのを期に、
働きに出たいと思うが、パートと正社員と
どちらで働くべきか、迷っている。
そこで、それぞれの働き方での違いを
アドバイスもらえると、ありがたい。」
という内容のメールを早速、H子に送りました。
パートの場合
夜になって、H子から返信がありました。
メールには、パートのメリット・デメリットについて、
書いてありました。
内容を要約すると、次のようになります。
メリット
1.正社員に比べ、時間の制約が少ないこと。
子供が小さいうちは、週の3日間だけ勤務をする、
保育園のお迎えに合わせて、早く仕事を終わる、
といった働き方もできる。
2.残業が原則ないこと。
3.仕事に就きやすいこと。
企業が、人件費を安く抑えるために、
パートを、積極的に採用する傾向にあるため。
デメリット
1.身分が不安定なこと。
会社の経営状況によっては、
真っ先にリストラ対象に、されやすいため。
2.仕事の成果が、給与に反映されないこと。
時給に上限があるし、
賞与もない場合が、多いため。
3.退職金が、原則ないこと。
4.社会保険料が自己負担であること。
配偶者控除の対象者や、労働時間の長いパート以外は
基本的に、社会保険(=年金や健康保険)に、
自分で加入しなければ、ならないため。
5.有給休暇がないこと。
会社によっては、もらえる場合もあるが、
正社員に比べると、日数が少ない。
ざっと、以上のような内容でした。
パート勤務に関しては、これで大まかに
理解できたのですが、正社員の事に関しては、
メールに、書いてありませんでした。
正社員の場合
と、思っていたら、それからすぐに
H子から電話がかかってきました。
その中で、正社員のメリットとデメリットを
話してくれました。
その内容を纏めてみると、次の様になります。
メリット
1.長く安定して働くことができること。
一般的に正社員は、終身雇用であるし、
よほどのことがない限り、
クビにされることは、ないため。
2.勤め続けるほど、年収が増えていくこと。
昇給や賞与など、長く働くほど
収入が増えていく、仕組みになっているため。
3.厚生年金に加入できること。
厚生年金+国民年金(=基礎年金)に入れるため、
国民年金のみの場合に比べ、
2倍以上の、年金額になる。
この差が、老後ずっと継続するため、
生涯で3000万円以上の差がつく、とも。
4.退職金がもらえること。
金額は、会社によって千差万別だが、
ほとんどの会社で、退職金が出る。
5.福利厚生が受けられること。
家賃等の補助金に始まって、
育児や介護、医療の補助金やお祝い金など。
内容・金額は、会社によって異なるが、
合計していくと、かなりの金額になる
と思われるため。
しかも、こうしたメリットはパートには
ほとんどない、ということだった。
「えーっ!そんなに差が出るの!?
それじゃ、社員にならなきゃ大変だ。」
思わず心の中で、叫んでしまいました。
デメリット
1.勤務時間、休日に制約があること。
会社が定めた就業規則を、守る必要があるため。
2.残業、休日出勤、転勤、異動などがあること。
たとえ本人の、意に沿わないものでも、
業務命令であれば、従わなければならない。
3.重い責任や、成果を求められること。
恵まれた待遇を、受けられる反面、
求められるものも、大きくなるため。
4.就職の難しさ
雇用に伴う、社会保険料・福利厚生費等の負担は、
企業にとっても小さくないので、
正社員雇用には、慎重になりがちなため。
H子は、更に続けて言いました。
「今は、新卒の若者でも、
中々、仕事を見つけるのが難しいわよ。
しかも、A美(私のこと)は、
まだ子供が小さいでしょ?
育児の条件ありの求職者は、
更に採用が、難しいわよ。」
「そうかー。
正社員になるのって、難しそうね。
自信なくなってきたわ。」
H子のアドバイス
「うふふ。
A美を脅かしたかった、訳じゃないのよ。
私としては、長い目で見れば、
やっぱり、正社員になったほうが、
いいと思っているの。
それでね、私がお勧めするのは、
まずパートで働いて、ある程度仕事に慣れてから、
その会社の正社員になる、という方法よ。
最近では、パートを正社員に採用する企業が、
増えているの。
そういうことに、積極的に取り組んでいる会社を、
探してみたらどうかな。
実は私も、パートから始めて
正社員にしてもらったのよ。」
「そうだったんだ。
そんな方法も、あるんだね。」
「何れにしても、一家の主婦が、
働きに出るっていうことは、
家族の生活に、大きな影響があるわ。
よく話し合って、
家族に、納得してもらえるような、
働き方を選ぶことが、大切よ。
色々大変なことも、あると思うけど、
家庭と仕事、うまくバランスをとって、
働けるようになるといいね。」
「考えておかなきゃならないことが、
たくさんあることが、良く分かったわ。
H子、色々教えてくれてありがとう。」
早速今夜、主人と、私の仕事のことや、
今後の我が家のことを、
じっくり話し合ってみよう、と思いました。