アメリカでの契約書!割印はどうする?
[生活]海外との契約書を交わす時に、
困ることがあります。
それは、言葉の壁。
ではなくて、文化の壁です。
日本なら、ハンコポンポンで済むところが、
海外は、どう扱うものなのか?
一度、務めていた会社で、
海外企業と契約業務の一員として、
どのような事をすればいいのか、
調べた事があります。
実際に行ったのは、
会社の判子を、どこに押せばいいのかを調べて、
押す所に、鉛筆で、軽く丸をしただけなんですが。
その時の経験を、お話ししますね!
割印と契印の違い
まず最初は、印鑑の種類に関してお話ししますね。
「割印(わりいん)」と「契印(ちぎりいん)」を、
私は、よく間違えます。
と言う訳で、割印と契印に関して、
詳しく見て行きましょう!
契印
- 契約書が複数ページになる場合、
各ページの、見開き部分に押すもの。
契約締結者が、それぞれ押します。契約書は、同じ物を双方が保管するものです。
契印の役割は、片方が勝手に、中身を追加したり、
差し替えしたりを、できないようにするためです。 - 契約書を、袋とじ製本にした場合は、
製本テープの継ぎ目(表紙と裏表紙)に、
押します。本来は、裏表紙だけでいいんですが、
念のためということで、
表紙と裏表紙の、両方に押すのが安心です。
割印
契約書の原本と写しなどの、2枚の書類が、
「元々は1枚だった証」として、
2つの書類に、またがって、押す印です。
また、同じ契約書を2通作った時に、
「同時に作られた、同じ契約書である」という意味で、
割印することもあります。
しかし、「契印」も「割印」も、
契約書への必須事項というものではありません。
「契印」がないことで、契約書は無効、とか、
「割印」がないから、2つの文書に関連性が無い、
と判断されるものでは、ありません。
英文契約書での契印は?
英文契約書の場合、「ハンコ」という文化が無いので、
基本的に、すべて「署名(サイン)」となります。
契約書の各ページの下に、欄があり、
契約書担当の人の
「イニシャルサイン」を書き込みます。
これが、「契印」の代わりになります。
といっても、これは
「指定があった場合」です。
特に指定が無い場合は、
通常の日本語版と同じように、
見開き部分か、製本テープ部分に、
契印を押すこともあります。
意外と、ケースバイケースになります。
大事な契約書なので、
お互いが、納得いくまで、確認してから、
締結したいものです。
サインでいいの?
海外での契約書は、
「全くの別人が、同じ筆跡を出すのは難しい」
という前提があります。
また、疑わしい場合は、
筆跡鑑定をすることも可能です。
ハンコであれば、偽造もできますからね。
あるいは、勝手に持ち出したり。
筆跡を真似することも、不可能ではありませんが、
簡単に出来ることではないですね。
ハンコ文化に、慣れ親しんだ日本人には、
「サインでOK!」の文化は、
なかなか、慣れないかもしれません。
しかし最近は、お役所の書類でも
「ハンコが無ければ、サインでOK!」も
増えてきました。
時代の流れですね。