尊敬語と謙譲語!例文で違いを確認しよう♪
[生活]お昼休みの雑談中、同僚が受けた電話について
話しが盛り上がりました。
取引先の若い営業さんが、電話で、
「先日の資料を、拝見して頂けましたか?」
思わず、同僚と笑ってしまったのですが、
新人の後輩は、「???」な表情。
そんな後輩の顔を見て、同僚が
「尊敬語と謙譲語の使い方が間違ってるの。」
そう説明していましたが、普段何となく使う
敬語・・・私、きちんと説明できないや。
これを機に、尊敬語と謙譲語の違いを
しっかり調べてみました!
これを読めば、尊敬語と謙譲語をマスターできちゃう♪
明日から、後輩にも一目置かれるかも?!
尊敬語と謙譲語の違い
目上の人に対して使う事の多い「敬語」には、
- 尊敬語
- 謙譲語Ⅰ
- 謙譲語Ⅱ
- 丁寧語
- 美化語
が、あります。
文化庁より、かつては3分類だった敬語を
5分類にする指針が出されました。
特に間違えやすく、混乱しがちなのが、
尊敬語と謙譲語ですね。
この2つの意味合いは、
尊敬語とは、
相手の立場を、自分より高めて表現する言葉。
相手を尊重している、という姿勢での言葉遣い。
謙譲語とは、
自分の立場を、相手の状態よりも更に低めて
表現することで、相手を尊重する言葉遣い。
謙譲語は、自分を低める。
この違いなのですが、混乱しますね。
こう説明された後輩も、苦笑いでした。
相手や自分の立場を上下させる、言葉遣い。
立場が変わると共に、使用する単語も
変換する場合があるんです!
一癖あるから、なかなか覚えにくい!
よく使う言葉は、覚えておきたいですね。
使用頻度の高いワード
尊敬語と謙譲語で、特に間違えやすくて、
しかもよく使うことの多い言葉が、
- 「言う」
- 「する」
- 「来る」
- 「行く」
- 「食べる」
この注意ワード5!
例文を使って、比べてみましょう。
言う
尊敬語では、「おっしゃる」
謙譲語では、「申す」「申し上げる」
「意見を言う。」を、例文にしてみると、
→ 尊敬語: 「先生は、意見をおっしゃいます。」
→ 謙譲語: 「 私は、意見を申します。」
もし、取引先の方に、自分の会社の社員に
ついて聞かれることがあった場合にも、
自分の身内として、立場を低くして謙譲語を
使うようにしましょう。
「課長が、このように言っていました。」
→「課長が、このように申しておりました。」
する
尊敬語では、「なさる」「される」
謙譲語では、「いたす」
「今晩の会食に、出席します。」
→ 尊敬語: 「今晩の会食には、出席なさいます。」
→ 謙譲語: 「今晩の会食には、出席いたします。」
来る
尊敬語では、「見える」「おいでになる」
「お越しになる」「いらしゃる」など
謙譲語では、「参る」
「~が来ます。」
→尊敬語:
「講師の先生が、お見えになります。」
「取引先の部長が、お越しになります。」
「お客様が、いらっしゃいます。」など。
どの尊敬語を使っても、失礼にはあたりません。
→ 謙譲語: 「9:00には、そちらに参ります。」
行く
尊敬語では、「いらっしゃる」
謙譲語では、「参る」「伺う」
「明日の会合に、行く予定です。」
→ 尊敬語: 「明日の会合に、いらっしゃる予定です。」
→ 謙譲語: 「明日の会合に、伺う予定です。」
食べる
尊敬語では、「召し上がる」
謙譲語では、「いただく」「頂戴する」
「会議の後、昼食を食べます。」
→ 尊敬語:
「会議の後、お客様が昼食を召し上がります。」
→ 謙譲語: 「会議の後、昼食をいただきます。」
間違いやすい敬語の中で、相手に食事
を勧める時に使う尊敬語は、
「どうぞ、お召し上がりください。」です。
まとめ
さて、例文には、ある法則が
あることに気付きましたか?
尊敬語と謙譲語を区別するための方法が
あるんですよ!
それは、主語が異なる、ということです。
尊敬語の例文は、相手を主語にしていますが、
謙譲語では、自分を主語としています。
実に、シンプルな見分け方ですね。
社会人として、尊敬語と謙譲語を理解し、
使い分けることができたら、それだけで
知性を感じさせますね。
逆に言ったら、敬語を使えないと、恥ずかしい!
冒頭の話題に上がった、
「拝見して頂けましたか?」は、「見る」の
謙譲語です。
この場合、「ご覧になりましたか?」ですね。
相手に対して、尊敬語を使います。
さりげない言葉遣い、気を付けないと・・・。
身の引き締まる思いです!